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吉田直の「トリニティ・ブラッド」は、終わることの無い物語です。とは常々買い増して行くごとに、言っていますが、今回ほぼ全部集めてしまったことによりそれがより実感されて、なんだか胸が詰まる思いです。作者が2004年に急逝してしまったため、未発表の作品もあれば、発表された話の続きのイメージなどが眠っています。それがまとめられた本もあります。
トリニティ・ブラッドは、ROMとRAMという2つのシリーズから成り立っていて、どちらもそれぞれに繋がって糸引き合っている話です。ROMは1人の少女の視点から繋がって流れていく話で、RAMは視点は話ごとに変わりながらも繋がっていく話。ROMは6冊、RAMも多分6冊。そして未発表作とその後の推測がまとめられたものが1冊。私が持っていないのは、多分あとRAMの3冊目だけだと思います。
今、RAMの2冊目、そしてROMの1~5冊目まで読みました。ROMはあと1冊で話が終わってしまう。その、ROMの5冊目のあとがきに、作者が、やっと今までROMにもRAMにも張り巡らしてきた伏線を解き明かしていくことが出来るようになった、物語はこれからどんどんアップテンポに、読者の誰も想像できないような展開に、と言っていたのに・・・ROM5冊目と6冊目は分冊です。それで1つの話。結局、その後の話は描かれることはなくなってしまいました。
まとめられた本の口絵に、その後の話の展開のメモから起こされた、イメージボードがありました。そのタイトルとイラストにとても驚かされ、そして、あぁ、話を読みたかったな、と、話で読みたかったなと、とても思いました。2度と紡がれることのない物語。永遠に終わることの無い物語。